禁煙治療について

4月 12th, 2016 by 曽野医院 Leave a reply »

新年度を迎え、禁煙を希望して当院を訪れる患者さんは増えています。

英オックスフォード大学博士研究員のNicola Lindson-Hawley氏は最近の論文で

禁煙したければ、タバコを徐々に減らすよりも、きっぱり止める方がよいことを発表しました。「ほとんどの人は徐々に減らす方が自分に合っていると考えていますが、本人の考えにも拘わらず、一度に止める方法の方が優れていることが明らかにされた」

当院は保険診療で禁煙指導を行っています。

保険診療で禁煙指導を受けるためには以下の条件を満たさなければなりません。

本人に禁煙の意思がある。

ブリンクマン指数が200以上(1日本数×年数)

平成28年の改定で若年喫煙者(35歳以下)にも禁煙指導が受けられるように、

35歳以下の方にこの条件が削除されました。

TDSスクリ-ニングが5点以上

TDSスクリ-ニングとは

各設問に対し、「はい」または「いいえ」を選択してください。合計点が5点以上でニコチン依存症と判定されます。

はい
(1点)

いいえ
(0点)

Q1

自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか。

Q2

禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。

Q3

禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか。

Q4

禁煙したり本数を減らしたときに、次のどれかがありましたか。

  • ・イライラ
  • ・眠気
  • ・神経質
  • ・胃のむかつき
  • ・落ち着かない
  • ・脈が遅い
  • ・集中しにくい
  • ・手のふるえ
  • ・ゆううつ
  • ・食欲または体重増加
  • ・頭痛

Q5

上の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。

Q6

重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。

Q7

タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。

Q8

タバコのために自分に精神的問題が起きていると分かっていても、吸うことがありましたか。

Q9

自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。

Q10

タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか。

合計

(注)禁煙や本数を減らした時に出現する離脱症状(いわゆる禁断症状)ではなく、喫煙することによって神経質になったり、不安や抑うつなどの症状が出現している状態。

禁煙指導には禁煙補助品として、ニコチンパッチ、ニコチンガム及び薬剤(バレニクリン、商品名チャンピックス錠)が使われます。

ニコチンパッチ及びニコチンガムはタバコを吸う代わりにパッチを貼ったり、ガムを噛んだりしています。(禁煙補助品なしの場合よりも成功率2高くなります。)

薬剤の場合はニコチンを含まないのみ薬です。禁煙時の離脱症状だけでなく、喫煙による満足感も抑制します。禁煙を開始する一週間前から飲み始め、12週間服用します。(禁煙補助品なしの場合よりも成功率3高くなります。)

主なニコチンの離脱症状

1、           とてもタバコが吸いたい

2、           気分が落ち込む

3、           イライラ・欲求不満・怒りのいずれを感じる

4、           不安を感じる

5、           集中できない

6、           落ち着かない

7、           食欲が増す

8、           寝つきが悪い

9、           眠っても途中で目が覚める

禁煙治療のスケジュール

0週目 初回診察 服薬開始

1週目  ↓ チャンピックスの場合、1週間後禁煙スタート

2週目 2回目診察

3週目

4週目 3回目診察

5週目

6週目 ↓ チャンピックスの場合、投薬のみ来院いただく

7週目

8週目 4回目診察

9週目

10週目 ↓ チャンピックスの場合、投薬のみ来院いただく

11週目

12週目 5回目診察

以上12週間で禁煙成功に致します。

ご自身、ご家族のためにも禁煙にチャレンジをしませんか??!!

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