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恐れ入りますが、上の Video をクリックして下さい。
テレビのコマーシャルの影響もあり、最近は肺炎球菌ワクチンへの関心が高まっています。肺炎は日本人の死因の第4番目に位置し、65歳以上の高齢者を中心に年間約9万人以上が亡くなっています。(肺炎による全死亡者数の95%が65歳以上です。)70歳以上の方が罹る肺炎の起因菌で第一位を占めるのが肺炎球菌です。また循環器や呼吸器に慢性疾患(高血圧症、心筋症、狭心症、心不全、肺気腫、気管支喘息など)を持つ患者様、腎不全、急性、慢性肝炎、脂肪肝、肝硬変などの肝臓病、脾臓機能不全、糖尿病などの患者様では、肺炎などの感染症にかかり易く、病状も重くなる傾向があります。病状が急速に悪化した場合、抗生物質などによる治療にも拘わらず、死に至る可能性が高いと言われています。今はまさにインフルエンザのシーズンですが、高齢者がインフルエンザになった場合、約25%の方が細菌性肺炎を合併すると言われています。
肺炎球菌は健常人の鼻腔や咽喉粘膜にも見つかることがありますが、発症することは少なく、病気、疲労、日常生活の不摂生や加齢などで免疫力が弱くなった時に悪さをします。肺炎球菌が引き起こす主な病気としては、肺炎、気管支炎などの呼吸器感染症や副鼻腔炎、中耳炎、髄膜炎、敗血症などがあります。
肺炎球菌ワクチンとはこの肺炎球菌を狙った予防ワクチンです。肺炎球菌ワクチンは多価ワクチンであり、肺炎球菌の83亜種のうち、特に毒性の強い23種からの抗原を含みます。接種してから免疫(抗体)ができるまで、平均でおよそ3週間かかります。1回の接種で5年以上免疫が持続すると言われています。季節を問わず接種可能です。但し、肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌以外の原因による感染症に対して予防効果はありません。
肺炎球菌ワクチン接種後の副反応(副作用)としては、注射部位の腫れや、痛み、軽い発熱、倦怠感、筋肉痛がみられることがありますが、いずれも一過性で、日常生活に支障が出るほどのものは少なく、2~3日で治まることが多くのデータにより確認されています。2歳以上の脾臓摘出を受けた方は健康保険が適用されますが、それ以外の方は原則的には自費診療となります。(地域によっては公費負担の場合があります。)
現在東日本大震災の被災地では公費負担による予防接種が行われていることや接種希望者の殺到の関係上、肺炎球菌ワクチンは品薄になっています。予防接種を希望されても直ちに対応ができない場合がありますので、必ず医療機関にご確認下さい。
医療法人 社団 曽野医院
梅雨が明け、暑い日が続いています。昨年の酷暑に続き、この夏も日本列島は暑い。それに伴って熱中症も起こり易くなっています。この度、産業医の研修会で熱中症について勉強する機会がありましたので、皆様と情報を分ち合いたいと思います。
平成22年度の熱中症の発生は17750名でそのうちの1718名の方々が亡くなられました。これは例年の1.5倍の発生です。
熱中症は①高温②多湿③無風などの環境下で、体内の温度調整機能が破綻し、体内の水分や塩分のバランスが崩れた健康障害の総称です。それらによって、めまい・けいれん・吐き気・意識障害・頭痛など、さまざまな「熱中症」の症状が引き起こされることになります。
どのような方が熱中症になり易いのでしょうか?
・ 子供や高齢者など脱水症になり易い人
・ 暑さに慣れていない方
・ 日頃運動をしていない方
・ 過度の衣服を着ている方
・ 肥満の方
・ 病気の方(糖尿病、高血圧症、心疾患、腎不全、精神・神経関係の疾患、広範囲の皮膚疾患など)
・ 我慢強い方?(節電熱中症など)
以上の方々です。
熱中症による死亡災害被災状況の実態
・ 季節 梅雨明けの7月下旬から8月上旬に多い。
気温25~30℃でも湿度が高いと発生し得ます。
・ 時間 昼の休憩後1時間頃、疲れが出始めた時に多い。
但し、朝や夕にも発生します。
・ 年齢 全年齢で起こり得ます。
熱中症の主な防止策
・ 無理をしない。(適切に休憩を取る)
炎天下での激しい労働・運動を控える。 30分~60分毎に休憩を!
・ 時々水分・塩分補給を行う。
塩分・少量の糖を含む経口補水液を補給
(活動2時間前に250~500mlの摂取)
経口補水液とは脱水症の時、注射(点滴)ではなく、塩分等の電解質と糖がバランスよく配合された経口的に摂取する液のことです。
*持病のある方は主治医にご相談下さい。
・涼しい服装
汗の吸収や通気性の良い衣服を着用し、休憩時は衣服を脱ぐなど熱を外に逃がす。
・ 体調管理
睡眠不足、下痢、風邪気味などの時に発生し易い。
・ 暑さを避ける
屋内でも蒸し暑い場所の運動を控える。
初夏のうちに外出や運動で暑さに慣れておく。
熱中症の処置
熱中症になってしまった場合、すでに体内の温度調整機能が破綻し、「人命にかかわる緊急事態」という認識を持ってほしいです。応急措置としては、「いかに早く体温を下げるか」ということが重要です。暑い戸外からクーラーの効いた室内や涼しい木陰に移し、衣服を緩め、風通しを良くして下さい。次に、冷たいタオルなどを使って、体を拭いたり首周りや脇の下を冷やしたり、うちわなどであおぎながら、体を冷やすようにし下さい。
水分や塩分の補給も行うべきですが、意識障害がある場合は、無理して水を飲ませては気道に流れ込んでしまう(誤嚥)ため、かえって危険です。吐いたりした場合は、気道をつまらせないよう、横向きに静かに寝かせるようにして下さい。意識障害で水が飲めない場合は、救急車が到着するまでは体を冷やす応急措置を続けながら、一刻も早く病院・医療機関に運ぶことが大切です。
熱中症の症状から回復しても、体力が弱った状態で動き回ったり、再び無理をしたりすると、再発の恐れがありますので、油断しないで下さい。
持病のある方の対応は上記で述べましたことと若干異なることがありますので、それぞれのかかり付けの医師にご相談下さい。
曽野医院
以下のアドレスは環境省熱中症予防情報サイトです。
ご参考にして頂ければ幸いです。
【台北時事】台湾当局のまとめによると、東日本大震災の被災者への義援金が1日までに、官民合わせて計100億円を突破した。米国が赤十字を通じて集めた寄付が3月30日現在で約99億円。人口が約14分の1の台湾が同規模の義援金を集めたことは「桁外れの支援ぶり」(日台関係者)で、台湾人の親日ぶりを端的に示している。
台湾では大震災発生直後から被災者支援の輪が広がり、外交部(外務省)が震災発生当日に1億台湾ドル(約2億8500万円)の義援金を送ると表明。同月17、18の両日にはテレビ局などがチャリティーイベントを開催して寄付を呼び掛け、これまでに約9億台湾ドル(約25億6600万円)を集めた。同部が把握していない寄付も相当程度あるとみられ、実際の金額はさらに多いとみられる。
両親が生まれた時ちょうど台湾は日本の植民地でした。日本語を使っている家庭は国語の家と褒め称えられました。70歳以上の台湾人は流暢でなくでもかたことの日本語を話せます。日本文化を憧れている人たちを哈日族と称します。台湾は世界中で一番親日的な国と言っても過言ではありません。
子宮頸がんワクチン(サーバリックス)は、相次ぐ日本全国の各自治体の接種費用を補助するということで品薄が続いています。とりわけ当院に関係が深い加東市及び小野市より初回の子宮頸がんワクチンの接種を差し控えるという通知がありました。従いまして、当分の間当院は新規接種の受付を中止させて頂きます。(既に初回接種を完了されている患者様は接種可能とされていますが、全国的なワクチン不足の中、ご迷惑をお掛けする可能性は完全には否定できません。)患者様には大変ご迷惑をお掛け致しますが、宜しくお願い申し上げます。
曽野医院
2011年3月25日 提供:共同通信社
接種後に乳幼児が死亡したとの報告が相次ぎ、予防接種の実施を見合わせていたインフルエンザ菌b型(ヒブ)、肺炎球菌の2ワクチンについて、厚生労働省は24日、4月から接種を再開することを決めた。
専門家の検討会がこの日、「報告分については死亡と接種に明確な因果関係はない」と判断したことを受けた。
死亡例の報告は3月に7件あった。いずれもヒブや肺炎球菌と、三種混合などのワクチンを同じ日に接種していたが、検討会では、国内外の事例を考慮しても「単独接種に比べて重い副作用の増加は認められない」と、同時接種の安全性に問題はないと認めた。ただ、重い持病のある子どもの場合は、医師が慎重に判断するべきだと指摘した。
この2ワクチンは、子どもの細菌性髄膜炎などを予防する。昨年11月、市区町村がこれらのワクチンの接種と公費補助をする場合に国が半額負担する事業が始まった。死亡例の報告が相次いだのを受け、厚労省は今月4日から接種を見合わせていた。
以上、政府(厚生労働省)はインフルエンザ菌b型(ヒブ)、肺炎球菌の2ワクチンの接種再開を決めましたが、各市町村は対応に追われ、現時点では接種の具体的な日程はまた決まっていません。
後日、行政から住民の方々にお知らせが行くと思います。行政の委託を受けてから当院での接種を開始したいと存じます。それまではお待ちして下さい。 曽野医院
東日本大震災
被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
医療法人社団曽野医院 職員一同
http://www.youtube.com/watch?v=0TFBpduTI7o&NR=1&feature=fvwp
http://www.youtube.com/watch?v=l5D1nwUlNg4&feature=player_embedded
http://www.youtube.com/watch?v=eKduLvFwGGw&feature=topvideos
明けましておめでとうございます。精神的にも肉体的にも健やかな1年でありますよう願っております。
今年の始まりに際しては、何かご決意されましたか?今年こそ減量しよう、と誓った方も居られるのではないでしょうか?わが国でメタボリック症候群(内臓脂肪症候群=メタボ)の疑いがある人は、およそ1020万人に上ると推定されています。(成人男性の14%がメタボリックシンドロームと推定され、40歳以上の中高年は約3割、50代でも全体の20%に上ると言われています。)40歳から74歳までの方は、メタボに着目した「特定健康診査(特定健診)=メタボ健診」が2008年度から行われています。また全国的に受診率は低いようですが、罹りつけ医師をもつ方はともかく、あまり医療機関に行かれる機会の少ない方は是非受診して下さい、
メタボ健診の結果 腹囲の基準(男性85cm以上、女性90cm以上)を満たし、高血糖、高脂血症、高血圧症がある方などは「特定保健指導」を受ける対象者となります。病気の知識や食事・運動の指針など、生活習慣を見直すサポートを受けるものですが、初年度の対象者約400万人のうち、指導を最後まで終了された方は31万人で、8%満たない数でした。
メタボやその予備軍は自覚症状が乏しい場合があり、メタボ健診や指導を継続的に受ける動機づけが弱くなるかも知れませんが、続ければ効果は現れて来ます。厚生労働省研究班では2008年度の保健指導対象者のうち、実際に指導を受けた1万2000人とそうでない4万9000人を調査しましたが、指導を受けた群で平均して男性で腹囲2.01cm、体重が1.65kg、女性で腹囲2.48cm、体重1.79kg減りました。また血糖値、中性脂肪と血圧も改善しました。一方、そうでない群は何も変わりませんでした。
健診は、自分の体に関心をもつきっかけにもなります。積極的に活用したいものです。
メタボに関するご質問、ご要望などはご遠慮なく当院まで宜しくお願いします。
ノロウイルス流行の兆し 昨年の2倍超、手洗い重要
2010年11月22日 提供:共同通信
嘔吐(おうと)や下痢を繰り返す感染性胃腸炎の患者が急増していることが、国立感染症研究所の集計で20日、分かった。ほとんどはノロウイルスが原因とみられる。この時期としては過去10年で2番目に多く、昨年の2倍以上に上る。
同研究所感染症情報センターの安井良則(やすい・よしのり)主任研究官は「予防には、せっけんを使って手洗いをしっかりすることが大事だ。子どもを中心に感染が広がるため、嘔吐や下痢の症状がある場合は保育園や幼稚園、学校に行くのを控えてほしい」と話している。
全国約3千の小児科から報告された感染性胃腸炎の患者数は3週連続で増加。7歳以下が70%以上を占める。今月1~7日の1週間は、1カ所当たり5・3人。過去10年で最多は2006年の7・1人で、昨年は2・4人だった。
都道府県別では、山形が19・8人で最も多く、次いで大分19・1人、新潟11・5人、山口11・4人、長崎10・7人と続く。新潟、山口、福岡、長崎、大分の増加が目立っている。8日以降さらに増えている地域もあり、全国集計は今後も増加しそうだ。
流行は12月にピークを迎えることが多い。
ノロウイルスは、主に患者の嘔吐物や便を介して感染し、感染力は非常に強い。症状が続くのは数時間から数日と比較的短いが、特効薬はなく、水分補給が欠かせない。嘔吐物や便などを処理する際は周囲に広がらないように注意し、塩素系消毒剤による消毒が効果的だ。
曽野医院からのお知らせです。
ノロウイルス感染症は予防が大切です。
予防方法
下痢や嘔吐などの症状がある人は、食品を取り扱う作業を控えましょう。
二次感染を防ぐために
ウイルスは乾燥すると空気中に漂い、これが口に入って感染することがあるので、便や嘔吐物を乾燥させないことが重要です。
ノロウイルス感染症の診断は糞便中のウイルス粒子を直接(増やさずに)検査する必要がありますが、残念ながらこの検査は医療保険ではできなく、全額患者自費で行わなければなりません。